2010年06月17日
やっぱりはまる『シャーロック・ホームズの冒険』(二カ国語版)
長いエントリーだぞー(笑)
前にエントリーにUPしてたらやっぱりはまりましたねー、『シャーロック・ホームズの冒険』(二カ国語版)。ドはまりです(笑)
CS・AXNミステリーで土曜日4週ぶっ続けで9話ずつ36話を放送していたんですが、今のところ最後の方の録画はまだ見てないです。間に合わねぇよ(笑)。
それでも、面白いものは面白いです。実際原作の方は読んだことはないんですけど、英国・グラナダテレビで制作されたこのドラマは、その原作の雰囲気を生かして作られているとか。よくよく考えると原作って1890年代から書かれているワケじゃないですか。ある程度手が加えられているとはいえ、それが2010年の今現在、そして、日本という遠く離れた土地でも充分に楽しめるサスペンスになってる、っていうのはすごいことです。日本人でも「シャーロキアン」と呼ばれる人は多いですしね。
そして、今現在のサスペンスドラマのフォーマットにもなりうる数々の難事件。コナン・ドイルって作家はすごいよなー、とか変な感心をしていました。
前にエントリーにUPしてたらやっぱりはまりましたねー、『シャーロック・ホームズの冒険』(二カ国語版)。ドはまりです(笑)
CS・AXNミステリーで土曜日4週ぶっ続けで9話ずつ36話を放送していたんですが、今のところ最後の方の録画はまだ見てないです。間に合わねぇよ(笑)。
それでも、面白いものは面白いです。実際原作の方は読んだことはないんですけど、英国・グラナダテレビで制作されたこのドラマは、その原作の雰囲気を生かして作られているとか。よくよく考えると原作って1890年代から書かれているワケじゃないですか。ある程度手が加えられているとはいえ、それが2010年の今現在、そして、日本という遠く離れた土地でも充分に楽しめるサスペンスになってる、っていうのはすごいことです。日本人でも「シャーロキアン」と呼ばれる人は多いですしね。
そして、今現在のサスペンスドラマのフォーマットにもなりうる数々の難事件。コナン・ドイルって作家はすごいよなー、とか変な感心をしていました。
ドラマ本編は、といえば、やはりジェレミー・ブレットの格好良さにつきる!この方、元々舞台俳優さんだったらしいですね。舞台の人って演技力も高いですが、ちょっとオーバーアクションなところも得意で、それがシャーロックらしさに華を添えています。指を立てるポーズが決まっていたりする一方で、部屋にある資料を探すのに大仰に部屋を散らかしたりなんかして(^^;)、顔立ちが似ていただけでなくシャーロックの頭脳明晰な面と妙なだらしなさをうまく演じられる方だったんだろうと思います。
それだけに原作全てを映像化できなかったのが残念です。心臓麻痺で亡くなってるんですよね、ジェレミー…実に惜しい…
しかし、残された映像は世界中のシャーロキアンやサスペンスファン達をうならせ続けています。
日本でその人気を決定づけた功労者の一人はもちろんシャーロックの吹き替え担当だった露口茂さん。
CSでの視聴で良いところは、テレビで日本語と英語を同時に聞けるんですよ。DVDだと音声は完全に切り替えなきゃいけないんですけど、テレビだと「左・日本語」「右・英語」で同時に聞き比べが出来ます。
おもしろがって(^^;)同時聞き比べしてみたんですが、もちろんジェレミーの演技を尊重しながらも、露口さんならではの味付けがなされていることに気がつきます。
元々英語と日本語の語感の違い、っていうのはあるんでしょうけど、ジェレミーが発していない台詞も日本語として追加されていたりするんですよね。無論翻訳台本の力もあるんでしょうが、言葉の間や呼吸の音などは台本にはないでしょうから、その辺は露口さんご自身のアドリブ(?)も少なからずあったろうと思います。
『太陽にほえろ!』DVDの解説なんかを読むと、露口さん自身が色々スタッフの方に提案したりしているエピソードも書かれていたりするので、この『シャーロック…』でもそういうことはあったろうと思います。
あと、ちょっと思ったんですけど、ジェレミーの役へのアプローチと露口さんのアプローチって似てるのかなー、とか変なことも思ってました。国籍の違いこそあれ、お二人とも役者ですからね。ジェレミーがご存命で露口さんとお話しすることがあったら、案外気があっちゃったりなんかして…
ともあれ、露口さんの演技力は声だけでも遺憾なく発揮され、日本のファンとしては、ジェレミーの顔を見ると露口さんの声が聞こえる、という方も多いはず。
…かくいう私もそのひとりですが(^^)v。
せっかくなので、お気に入りのエピソードを3つあげてみようかな、とか思います。
ちなみに、純粋なシャーロキアンではなく、どちらかというと『太陽にほえろ!』の「山さん」のファン、というかなり斜めった見方のお気に入りです…もちろん物語も面白いですが原作を読んでないし、その辺はシャーロキアンの方々にはとうてい勝てませんからね。ネタバレするのも本意ではないですし。ご出演の役者さんや声優さんがらみのお話になりそうです。その辺ご容赦を(^^;)。



「ボヘミアの醜聞」
原作の第1作、そしてテレビシリーズ第1作。ホームズが思わず想いを寄せてしまう女性が登場します。
実は「ボヘミアの高貴な方」からその女性の捜査の依頼を受けるわけですが、彼女に近づくためにシャーロックが変装して登場します。それも浮浪者と老神父という2役。
シャーロックが変装するということは、吹き替えの露口さんにもそれは要求されて、これが『太陽~』などでは聞いたことがないお声を出されるのでなかなか面白いです。特に老神父のテンションの高さが個人的に好きですねー(笑)。前に「露口さんは声優専門ではないので声質は変わらない」と書きましたが、なんのどうして。あの「じじい声」をいきなり出されたら露口さんとはわからないかもしれません。
この回の個人的なツボがありまして、実は中江真司さんがご出演されています。この名前を出しただけでわかる方は仮面ライダーのファンでしょうか?それともトリビアの泉?
「仮面ライダー本郷猛は改造人間である…」というオープニングの名ナレーションを担当したのが中江さんで、様々なドラマなどでナレーションを担当。晩年には『トリビアの泉』の淡々としたナレーションも印象的。私個人では地元HTB制作『雅楽戦隊ホワイトストーンズ』でナレーションをされ、そのメイキングでの収録シーンの印象も強いです。
圧倒的にナレーターの印象が強い方なのですが、こういう方は元々役を持った俳優さん・声優さんであったりすることが多いのは知っていました。中江さんが実際役を演じられているのを拝聴する機会があまりなかったもので、ちょっと感動ものでした。
「空き家の怪事件」
このエピソードの前段として「最後の事件」が必要なのですが、個人的に「最後の事件」は見てると悲しくなるんですよね(T^T)。ただ前振りが存分に組み込まれているので、本当はセットで見るのが正解なんだと思います。
改めて見て初めて気がついたのですが、この回からワトスン役が交代してたんですね。
「最後の事件」以前はデビット・バークが演じ声が長門裕之さん。
「空き家の怪事件」以降はエドワード・ハードウィックが演じ声が福田豊土さん。
実は前に「ワトスンが長門さんだったとは気がつかなかった」と書いたんですが、私がリアルタイムで見はじめたのが多分この回からだったような記憶があります。3年間姿を消していたホームズが突然帰ってきたことに卒倒してしまうワトスン君を妙に覚えてたんですよ。
この回もシャーロックの変装が炸裂。露口さんの「テンションの高いじじい声」(笑)にさらに磨きがかかっています。
卒倒したワトスンを、ちょっと焦って、しかしもの凄く心配して見つめているシャーロックの顔が大好きです。そして、シャーロックの帰還を手放しで喜ぶワトスン。二人の友情も伺えて個人的に好きな回だったりします。
「瀕死の探偵」
とある出来事をきっかけに、シャーロックが熱病に冒されまさしく瀕死の状態に陥ってしまいます。
このジェレミーのお芝居がすごくって、見ているこっちまで痛いやら苦しいやら…それに輪をかけるのが露口さんの声のお芝居。
露口さんってシャーロックにしてもそうなんですが、どちらかというと「強気のキャラ」を演じることが多いと思います。「山さん」にしてもどちらかというと強気で、痛いとか苦しいとかは言わない人です。(それだけに『太陽~』で奥さんを亡くした山さんが大号泣するエピソードは見ていて辛いものがあります。)
そういう強気のキャラを演じてきた露口さんが聞いたこと無いような声で「くるしぃ~助けてー!!!」とか「頼む…僕を死なせないでくれ…」とか…こっちが脂汗をかきそうです…涙をもらう、とかよく言いますが、最近この手の「痛いお芝居」を見ると、脂汗をもらいそうになるんですよ(^^;)。
しかもよく聞き比べると、ジェレミーが画面上に映っていなくてもずーっとジェレミーと同様に苦しそうな吐息を出しています。その上ジェレミーの顔の向きや動作によってもその声の出し方を少しずつ変えていて、露口さんという方は多分ジェレミーの身体を借りて自分がシャーロックを演じようとしているんじゃないだろうか、という印象を受けました。
個人的にこの回『太陽~』のファンとしてのツボがあって、このシャーロックが冒された熱病に詳しい研究者を有川博さんが吹き替えていらっしゃいます。有川さんは俳優さんとしてだけではなく、声優、特に海外物の吹き替えの経験も多い方なんですが、なんでこの方がツボかというと、『太陽~』にゲストでたまにご出演されているんですね。しかも、山さんの主演回である第371話「愛するもののために」の重要なキーパーソンとして登場します。このお話、実は私自身が山さんのエピソードの中では大好きな作品の一つで、それでお名前を存じ上げていたんですが、まさかこういう共演もあるとは…なかなか涙ものです。
それともう一人。こちらは『太陽~』というか、声優さんとしてもかなり高名な方ですが、池田秀一さん。言わずとしれた「シャア様」です。池田さんは今でこそ声優というスタンスが定着してますが、元々は俳優出身。しかもこちらも『太陽~』にご出演されているんです。それが第244話「さらば、スコッチ!」という前期スコッチの転勤編にご登場というからさらに驚き。山さんと同じくらいスコッチファンである私にとっては欠かせないエピソードで、ドラマを最初に見たときはこの名前見たことあるなぁ、くらいにしか思ってなかったんですが、実はご本人だったというわけです。



…やっぱり俳優さんがらみになっちゃったなぁ(^^;)。しかも『太陽~』がらみ。
まぁついでなので(笑)、もう少し吹き替えで登場する俳優さんの話を。
これらの回ではないのですが、石田太郎さんがご登場します。石田さんといえば!2代目「刑事コロンボ」として有名ですね。シャーロック・ホームズと刑事コロンボの共演…吹き替えとは不思議なものです。しかもそれ以前に、石田さんもたびたび『太陽~』にご出演されていて、第405話「時効」では主演の山さんとのじっくりしたやりとりを見ることができます。後々のことを考えちゃうと、色々意識しちゃいますよね(笑)。
あと、長門さんがご出演されている回の中で南田洋子さんがお出になっている回があります。これが冷たい印象のお手伝いさんの役で最初気がつかなかったのですが、エンディングテロップを見て「夫婦共演じゃん!」とビックリしたものです。元々仲のよいご夫婦でしたが、吹き替えまでご一緒とは…ワトスンとの絡みは少なかったのですが、なかなか貴重な一作です。
それと、語らなくてはならないのはシャーロックの兄・マイクロフトでしょうか。マイクロフトは1話だけを名優・松村達雄さんが、あとは俳優や声優だけでなく大泉洋大先生がよくマネをするナレーションでもおなじみ(^^;)、久米明さんが演じられています。共にホームズ家の兄貴らしく頭脳明晰な感じを出していますが、秀逸なのは松村さんが出た回のシャーロックとの物語冒頭の人物推理合戦(「ギリシャ語通訳」)。マイクロフトの人間観察が時に弟を越えるものであるというのを表していて、マイクロフトの人物紹介としても見応えはありますし、吹き替えの露口さんと松村さんという名優の絡みがまた何とも言えず心地良いです。
しかし…こうやってみると、NHKの吹き替えの人選は絶妙ですよね。グラナダテレビのキャラクター達の雰囲気を損なわないよう、むしろ際立たせる吹き替えのチョイス。声優さんにこだわらず、高名な俳優さんをも選ぶことによって、日本語版はより一層魅力的になっていると思います。日本語版として放送されてからも20年は経っていますが、いまだに「ジェレミー・ホームズは露口さんじゃなきゃ!」の声は大きいです。
またお気に入りの番組が増えちゃったなぁ(^^;)。そうそう、6月末から、同じAXNミステリーで、今度は二カ国語版を毎週2話ずつレギュラー放送するそうです。今回集中放送に含まれなかった長編もの(NHKでは前後編だったらしい)も放送される可能性はあるので、チェックしていきたいと思います。
なんか最近CSはすっかり昔のテレビ番組を見るのに占拠しちゃってるなぁ(笑)
それだけに原作全てを映像化できなかったのが残念です。心臓麻痺で亡くなってるんですよね、ジェレミー…実に惜しい…
しかし、残された映像は世界中のシャーロキアンやサスペンスファン達をうならせ続けています。
日本でその人気を決定づけた功労者の一人はもちろんシャーロックの吹き替え担当だった露口茂さん。
CSでの視聴で良いところは、テレビで日本語と英語を同時に聞けるんですよ。DVDだと音声は完全に切り替えなきゃいけないんですけど、テレビだと「左・日本語」「右・英語」で同時に聞き比べが出来ます。
おもしろがって(^^;)同時聞き比べしてみたんですが、もちろんジェレミーの演技を尊重しながらも、露口さんならではの味付けがなされていることに気がつきます。
元々英語と日本語の語感の違い、っていうのはあるんでしょうけど、ジェレミーが発していない台詞も日本語として追加されていたりするんですよね。無論翻訳台本の力もあるんでしょうが、言葉の間や呼吸の音などは台本にはないでしょうから、その辺は露口さんご自身のアドリブ(?)も少なからずあったろうと思います。
『太陽にほえろ!』DVDの解説なんかを読むと、露口さん自身が色々スタッフの方に提案したりしているエピソードも書かれていたりするので、この『シャーロック…』でもそういうことはあったろうと思います。
あと、ちょっと思ったんですけど、ジェレミーの役へのアプローチと露口さんのアプローチって似てるのかなー、とか変なことも思ってました。国籍の違いこそあれ、お二人とも役者ですからね。ジェレミーがご存命で露口さんとお話しすることがあったら、案外気があっちゃったりなんかして…
ともあれ、露口さんの演技力は声だけでも遺憾なく発揮され、日本のファンとしては、ジェレミーの顔を見ると露口さんの声が聞こえる、という方も多いはず。
…かくいう私もそのひとりですが(^^)v。
せっかくなので、お気に入りのエピソードを3つあげてみようかな、とか思います。
ちなみに、純粋なシャーロキアンではなく、どちらかというと『太陽にほえろ!』の「山さん」のファン、というかなり斜めった見方のお気に入りです…もちろん物語も面白いですが原作を読んでないし、その辺はシャーロキアンの方々にはとうてい勝てませんからね。ネタバレするのも本意ではないですし。ご出演の役者さんや声優さんがらみのお話になりそうです。その辺ご容赦を(^^;)。



「ボヘミアの醜聞」
原作の第1作、そしてテレビシリーズ第1作。ホームズが思わず想いを寄せてしまう女性が登場します。
実は「ボヘミアの高貴な方」からその女性の捜査の依頼を受けるわけですが、彼女に近づくためにシャーロックが変装して登場します。それも浮浪者と老神父という2役。
シャーロックが変装するということは、吹き替えの露口さんにもそれは要求されて、これが『太陽~』などでは聞いたことがないお声を出されるのでなかなか面白いです。特に老神父のテンションの高さが個人的に好きですねー(笑)。前に「露口さんは声優専門ではないので声質は変わらない」と書きましたが、なんのどうして。あの「じじい声」をいきなり出されたら露口さんとはわからないかもしれません。
この回の個人的なツボがありまして、実は中江真司さんがご出演されています。この名前を出しただけでわかる方は仮面ライダーのファンでしょうか?それともトリビアの泉?
「仮面ライダー本郷猛は改造人間である…」というオープニングの名ナレーションを担当したのが中江さんで、様々なドラマなどでナレーションを担当。晩年には『トリビアの泉』の淡々としたナレーションも印象的。私個人では地元HTB制作『雅楽戦隊ホワイトストーンズ』でナレーションをされ、そのメイキングでの収録シーンの印象も強いです。
圧倒的にナレーターの印象が強い方なのですが、こういう方は元々役を持った俳優さん・声優さんであったりすることが多いのは知っていました。中江さんが実際役を演じられているのを拝聴する機会があまりなかったもので、ちょっと感動ものでした。
「空き家の怪事件」
このエピソードの前段として「最後の事件」が必要なのですが、個人的に「最後の事件」は見てると悲しくなるんですよね(T^T)。ただ前振りが存分に組み込まれているので、本当はセットで見るのが正解なんだと思います。
改めて見て初めて気がついたのですが、この回からワトスン役が交代してたんですね。
「最後の事件」以前はデビット・バークが演じ声が長門裕之さん。
「空き家の怪事件」以降はエドワード・ハードウィックが演じ声が福田豊土さん。
実は前に「ワトスンが長門さんだったとは気がつかなかった」と書いたんですが、私がリアルタイムで見はじめたのが多分この回からだったような記憶があります。3年間姿を消していたホームズが突然帰ってきたことに卒倒してしまうワトスン君を妙に覚えてたんですよ。
この回もシャーロックの変装が炸裂。露口さんの「テンションの高いじじい声」(笑)にさらに磨きがかかっています。
卒倒したワトスンを、ちょっと焦って、しかしもの凄く心配して見つめているシャーロックの顔が大好きです。そして、シャーロックの帰還を手放しで喜ぶワトスン。二人の友情も伺えて個人的に好きな回だったりします。
「瀕死の探偵」
とある出来事をきっかけに、シャーロックが熱病に冒されまさしく瀕死の状態に陥ってしまいます。
このジェレミーのお芝居がすごくって、見ているこっちまで痛いやら苦しいやら…それに輪をかけるのが露口さんの声のお芝居。
露口さんってシャーロックにしてもそうなんですが、どちらかというと「強気のキャラ」を演じることが多いと思います。「山さん」にしてもどちらかというと強気で、痛いとか苦しいとかは言わない人です。(それだけに『太陽~』で奥さんを亡くした山さんが大号泣するエピソードは見ていて辛いものがあります。)
そういう強気のキャラを演じてきた露口さんが聞いたこと無いような声で「くるしぃ~助けてー!!!」とか「頼む…僕を死なせないでくれ…」とか…こっちが脂汗をかきそうです…涙をもらう、とかよく言いますが、最近この手の「痛いお芝居」を見ると、脂汗をもらいそうになるんですよ(^^;)。
しかもよく聞き比べると、ジェレミーが画面上に映っていなくてもずーっとジェレミーと同様に苦しそうな吐息を出しています。その上ジェレミーの顔の向きや動作によってもその声の出し方を少しずつ変えていて、露口さんという方は多分ジェレミーの身体を借りて自分がシャーロックを演じようとしているんじゃないだろうか、という印象を受けました。
個人的にこの回『太陽~』のファンとしてのツボがあって、このシャーロックが冒された熱病に詳しい研究者を有川博さんが吹き替えていらっしゃいます。有川さんは俳優さんとしてだけではなく、声優、特に海外物の吹き替えの経験も多い方なんですが、なんでこの方がツボかというと、『太陽~』にゲストでたまにご出演されているんですね。しかも、山さんの主演回である第371話「愛するもののために」の重要なキーパーソンとして登場します。このお話、実は私自身が山さんのエピソードの中では大好きな作品の一つで、それでお名前を存じ上げていたんですが、まさかこういう共演もあるとは…なかなか涙ものです。
それともう一人。こちらは『太陽~』というか、声優さんとしてもかなり高名な方ですが、池田秀一さん。言わずとしれた「シャア様」です。池田さんは今でこそ声優というスタンスが定着してますが、元々は俳優出身。しかもこちらも『太陽~』にご出演されているんです。それが第244話「さらば、スコッチ!」という前期スコッチの転勤編にご登場というからさらに驚き。山さんと同じくらいスコッチファンである私にとっては欠かせないエピソードで、ドラマを最初に見たときはこの名前見たことあるなぁ、くらいにしか思ってなかったんですが、実はご本人だったというわけです。



…やっぱり俳優さんがらみになっちゃったなぁ(^^;)。しかも『太陽~』がらみ。
まぁついでなので(笑)、もう少し吹き替えで登場する俳優さんの話を。
これらの回ではないのですが、石田太郎さんがご登場します。石田さんといえば!2代目「刑事コロンボ」として有名ですね。シャーロック・ホームズと刑事コロンボの共演…吹き替えとは不思議なものです。しかもそれ以前に、石田さんもたびたび『太陽~』にご出演されていて、第405話「時効」では主演の山さんとのじっくりしたやりとりを見ることができます。後々のことを考えちゃうと、色々意識しちゃいますよね(笑)。
あと、長門さんがご出演されている回の中で南田洋子さんがお出になっている回があります。これが冷たい印象のお手伝いさんの役で最初気がつかなかったのですが、エンディングテロップを見て「夫婦共演じゃん!」とビックリしたものです。元々仲のよいご夫婦でしたが、吹き替えまでご一緒とは…ワトスンとの絡みは少なかったのですが、なかなか貴重な一作です。
それと、語らなくてはならないのはシャーロックの兄・マイクロフトでしょうか。マイクロフトは1話だけを名優・松村達雄さんが、あとは俳優や声優だけでなく大泉洋大先生がよくマネをするナレーションでもおなじみ(^^;)、久米明さんが演じられています。共にホームズ家の兄貴らしく頭脳明晰な感じを出していますが、秀逸なのは松村さんが出た回のシャーロックとの物語冒頭の人物推理合戦(「ギリシャ語通訳」)。マイクロフトの人間観察が時に弟を越えるものであるというのを表していて、マイクロフトの人物紹介としても見応えはありますし、吹き替えの露口さんと松村さんという名優の絡みがまた何とも言えず心地良いです。
しかし…こうやってみると、NHKの吹き替えの人選は絶妙ですよね。グラナダテレビのキャラクター達の雰囲気を損なわないよう、むしろ際立たせる吹き替えのチョイス。声優さんにこだわらず、高名な俳優さんをも選ぶことによって、日本語版はより一層魅力的になっていると思います。日本語版として放送されてからも20年は経っていますが、いまだに「ジェレミー・ホームズは露口さんじゃなきゃ!」の声は大きいです。
またお気に入りの番組が増えちゃったなぁ(^^;)。そうそう、6月末から、同じAXNミステリーで、今度は二カ国語版を毎週2話ずつレギュラー放送するそうです。今回集中放送に含まれなかった長編もの(NHKでは前後編だったらしい)も放送される可能性はあるので、チェックしていきたいと思います。
なんか最近CSはすっかり昔のテレビ番組を見るのに占拠しちゃってるなぁ(笑)
Posted by いこう斎 at 11:53│Comments(0)
│テレビ番組(古いのも)
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